技能実習生の「技能検定」ってなに?

技能実習生の「技能検定」ってなに?合格は必須なの?

日本の製造業、建設業、農業、漁業など、様々な分野で活躍している技能実習生の皆さん。仕事に少し慣れてきた頃に耳にするのが**「技能検定」**という言葉ではないでしょうか。これは、日本の国家資格であり、技能実習生の皆さんが自分のスキルを証明するための大切な試験です。

でも、「難しそう」「絶対に合格しなきゃいけないの?」といった不安を感じる方もいるかもしれません。今回は、技能実習生の技能検定について、その重要性や試験の内容を分かりやすく解説します。


1. 技能実習の成果を証明する大切な試験

結論から言うと、技能実習生は技能検定に合格することが必須です。

技能実習制度は、日本で培った技能や知識を母国に持ち帰り、経済発展に役立ててもらうことを目的としています。その技能がどれだけ身についたかを客観的に評価するのが、この技能検定なんです。

  • 1年目(基礎級または随時3級):実習開始から約1年後に、基本的な技能や知識を問う試験を受けます。この合格が、次の2年目、3年目の実習に進むための条件となります。
  • 3年目(随時2級):実習修了前に、さらにレベルアップした技能や知識を問う試験を受けます。この試験の合格者は、**「特定技能2号」**への移行が可能になるなど、日本でのキャリアを広げるチャンスにも繋がります。

このように、技能検定は単なる試験ではなく、技能実習生が日本で頑張ってきた努力の成果を形として残し、将来の可能性を広げるための重要なステップなのです。


2. 試験の内容:学科と実技、2つのパートで構成

技能検定は、**「学科試験」「実技試験」**の2つのパートで構成されます。

技能実習生が所属する業種によって、試験の内容は大きく異なります。

【学科試験】

ルールや安全衛生、専門分野の知識などが問われます。例えば…

  • 建設業(とび作業、型枠施工など):材料の性質や工事の安全対策について
  • 製造業(機械加工、溶接など):機械の仕組みや製品の品質管理について
  • 農業(耕種農業、畜産農業など):土壌や肥料の知識、家畜の健康管理について

日本語で行われるため、普段から仕事で使う専門用語や、日本語での文章読解能力が重要になります。

【実技試験】

日々の仕事で身につけた技能を実際に披露します。与えられた課題を、時間内に正確に、安全に行うことができるかが評価されます。例えば…

  • 建設業:図面通りに木材を加工する、壁に正確にタイルを貼る
  • 製造業:機械を使って部品を削る、金属を溶接する
  • 食品製造業(食鳥処理、パン製造など):手際よく食鳥をさばく、パン生地をこねて成形する

実技試験は、まさに技能実習生の「腕前」を試す場です。

普段の仕事に真面目に取り組むことが、何よりの合格への近道となります。


3. 合格への道:日々の努力とサポートが鍵

技能検定に合格するためには、日々の仕事での学びが最も大切です。

  • 仕事を覚える:実習指導員の指示をよく聞き、分からないことは積極的に質問しましょう。
  • 日本語を学ぶ:専門用語を覚え、学科試験に備えましょう。
  • 過去問を解く:学科試験は過去問と似た問題が出題されることも多いので、何度も繰り返し解いてみましょう。

合格のためには、会社の協力も不可欠になります。


まとめ

技能検定は、技能実習生が日本で頑張って身につけた技能を証明するための大切なステップです。

合格は簡単ではないかもしれませんが、日々の努力を積み重ねれば、必ず乗り越えられます。

監理団体では、技能検定の合格のため、技能実習生と会社様を全力でサポートします。