技能実習生の現状と受け入れ状況

技能実習制度とは

技能実習制度は、開発途上国の人々が日本の企業で実務を通じて技能を習得し、自国の発展に役立てることを目的としています。​しかし、実際には労働力不足を補う手段としても活用されており、制度の目的と現実とのギャップが指摘されています。​

技能実習生の受け入れ企業数

2024年12月時点で、日本における技能実習生の総数は425,714人に達しています。​これは前年から21,158人の増加を示しており、技能実習制度が日本の労働市場において重要な役割を果たし続けていることを示しています。 ​

受け入れ企業数の具体的な統計は公表されていませんが、技能実習生が従事する主な業種には以下のようなものがあります:​

  • 建設業(21.9%)
  • 食品製造業(19.0%)
  • 機械・金属関係(14.4%)
  • 農業
  • 繊維・衣服関係​

これらの分野は日本国内での労働力不足が特に深刻であり、技能実習生が重要な労働力として機能しています。 ​

技能実習生の出身国別割合

技能実習生の出身国は多岐にわたりますが、アジア諸国からの受け入れが大半を占めています。​2022年度の状況は以下のとおりです:​かる・ける外国人採用

https://titp360.jp/common/img/column/02/fig2.png
https://blog.visamane.jp/wp-content/uploads/import_img/224/1.png
国籍人数割合
ベトナム124,509人50.6%
インドネシア42,836人17.4%
フィリピン22,205人9.0%
中国18,346人7.4%
ミャンマー14,927人6.1%
カンボジア9,760人4.0%
タイ6,801人2.8%
その他4,872人2.0%
モンゴル2,004人0.8%

これらの上位5ヵ国で全体の約90%を占めています。 ​かる・ける外国人採用

技能実習生数の年次推移

技能実習生の数は年々増加傾向にあります。​以下は、2015年から2020年までの技能実習生数の推移です:​外国人雇用相談室

https://www.adecco.co.jp/client/-/media/images/adecco/client/useful/240129_abolition_of_technical_intern_trainees/img_02.png?la=ja-jp
年度技能実習生数
2015年192,655人
2016年228,588人
2017年274,223人
2018年328,360人
2019年410,972人
2020年378,200人

2020年は新型コロナウイルスの影響により、若干の減少が見られましたが、全体としては増加傾向にあります。 ​


技能実習制度は、日本の労働市場において重要な役割を果たしていますが、制度の目的と現実とのギャップや、労働環境の問題など、さまざまな課題も存在します。​今後、制度の見直しや改善が求められる中で、企業や社会全体での理解と協力が必要とされています。